テキスト1993
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梅雨も小休みしたよ、つな六月の十三日。この日のいけばな展は、テーマ通り、京都の町家に未だに息づいている花の暮らしを和則、機子にはなも協力して社中の皆さんといけ上げたものである。(京都で青竹と睡蓮(写兵上)花材中附市山狩瓶勧花器民同h磁水盤切り立ての若竹を編んだ敷板は切口から水が滴り部ちそうなほど兵新lレい。山間涼な盛花である。私達は花のとり合わせや花器まで含めて考えるが、もともと野にあった京の花ぐらしいけばな展EW一てFとして室町時代写真・右・左)なのであろう。大変な盛会となったこに始まったいけ花は、そのまま日本のいけ花の歴史であると云っていいだろう。時代を追って様々に花型は変って行くが、それは京都の町衆の好みを反映し続けてきた。奇を街うことなく、ゆっくりした歩調で脱皮をくり返す。それが「京の花ぐらし」と会品臼様に感謝申し上げる次第です。花を摘みとって、それを室内に持ちこんでいけ花として見せるためには洗練された演出が必要である。花を選び器を与え周問の状況を把促していけられて始めて人にも共感が生まれるのである。作例は世まで添えているが反のいけ花として涼しそうなだけでなく、この花の咲く頃の情景が上品に演出されているように思う。7

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