テキスト1993
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第三回開郵便物認可桑原淳底流いけばなテキスト制号1993年7月l日発行(毎月l図l日発行)桑原年凌流家え発行大手の栂苗会社が出しているカタロクに同を過すと、よく知っている筈の花にもこんな色や形のものまであったのかと、その多種多彩さに感現。ところ、ただ八重咲が出来た、レして1V宇品、っ現在の技術を駆使すれば無限に変純を作り出せるのかもしれないが、中には技術上は変純作りに成功したのは良いが、魅力が深かったのは元の花だったということも起こっている。例えば八重咲のチューリップはというだけでチューリップという感じが全然しない奇妙な花である。考えてみればこういう事は日本でも古くから行われていた。侍の種類も今では千種以上あって、それぞれ美しいが、私達が飽きずにいけ続けられるのは原生楠の政怖が、それに近い素朴な情だという気がする。もっと変った花をという変種を求める気持と自然のままという気持が同居しているようである。作例に使ったのはベル鉄線という名で売られている最近の切花品純だが半銭蔓を大きくしたよ、つな形である。きっちりと左有対称形にいけているが軽く上にのび上がる段九十九とベル鉄線のピンクが水盤のトルコブルーの上で初夏の色彩の明るさを作り出している。花付ベル鉄線段九十九花器トルコブルー水盤ベル−アッセン定価五OO円ιの

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