テキスト1993
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ああろいしきい寵かa)と紫陽L花・3をとりあわせていけらどめ京鹿の子二十年来、毎年庭で咲き続けてきた京鹿のチが伊予笹に押されて姿を消してしまった。仲良く暮らしているものと思っていたが、植物聞の生存競争というのは案外きついもの忌わしく、或る種の樹木は周囲に他の木が生存できなくするよ、フな化学物質を撤き散らすような性質をそなえているそフである。まさか家の庭でそんなことが起こっているとは思わないが、又庭に京鹿の子を見たいので鉢植を買ってきて場所を変えて柄えこんだ。同じ京鹿の子でも、庭の笹の間で咲いているのと、保日山献一ね(献京税れたものとでは随分感じがちがう。地中に根を下ろした杭物は、その雰囲気で眺めるだけしかできない。だが同じ花でも時と所によって又別な表情を見せているのにも出逢う。そして折々心に残された花の面差しを想い描いてとり合わせを考え、形を定める。そして絵や音楽、日々のい心を染める感覚上の出来事が花の色い相をより深めて行く。変らぬ自然から贈られる姿を私達は様々な受けとり万券子る。作例はそのままの姿を素直に盛花としてまとめた一瓶である。花材保川山献一ね(阪取台程)花器京鹿の子紫陽花焼締深鉢カこ8

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