テキスト1993
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鉄線はμiu肱花科クレマチス属(仙人革属)の花。この仲間の代表は仙人草ということになっているが、実際には鉄線が代表のような属で、仙人草を見る機会は少ない。だがその鉄線という名称も、正確に限定するなら、それは中国原産の鉄線蓮の日本での呼祢で、花弁状の芳片は6枚そして日本には鉄線によく似た淡紫の花が咲く琴片8枚の風卓が原生していた。もう一橋日本に原生している半鐘蔓もこの仲間で純粋な束洋の原生稀である。これらの仙人草属の花がヨーロッパ種のクレマチスと交配されて傑々な色彩の品栂が生まれた。現在切花や鉢植でクレマチスとして売られている鉄線の仲間はすべてい父配品開だが、占くから日本で脱しまれてきた花でもあり、この属を実際には代表している和名で鉄線とよんだ方がクレマチスとよぶより良いような気がする。〈表紙の花〉花材鉄線5色花器白色粕変り形花瓶同種の花の多色いけはテキストでもよくとり上げているが、鉄線も切花として売られている花色が大変多くなった。がよ却益クレマチス作例にも亦系二色、紫系の濃淡一色と什花の立色を使っている。この他にも淡庁色、ヒンク、山、ヒンクの覆輪があり、単弁だけでなく八重咲の鉄線もできている。化の形も鉄線、風卓形のように千開する品種の他に、半鐸蔓の花のように釣鐘形の交配品種が作られ「ベル鉄線」という名で売られている。これで鉄線もぷ色系、百色系は多彩になった訳だが、黄色系の鉄線にクレマチス・夕、/グチカという中国原産の品開がある。これはまだ花屋では見かけないが、園芸の盛んな日本では近いうちに多量に栽培されるようになるだろ、っ。そうなれば鉄線(クレマチス)も赤、育、賞の三原色系に白が加わって本格的な多色いけができる訳である。その場合花器の色も色彩構成に大きくかかわってくるので無難な色としてまず白い花器、それから彩色された花器でも文様の入っていない単色の花器が使いやすい。蔓草の鉄線には支柱がとりつけられているが、いける際にはとりはずして、いけあわせた他の枝物花村にからませたりする。作例のように鉄線ばかりを多量に挿す場合は短く使うので茎の采かい大輪は中央部にマッス状にかたまり、比較的花が軽くて茎の硬いものを周辺にのばして蔓車の感じを出せば良い。初夏の美しい投入である。風車鉄線2

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