テキスト1993
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sv LFνu・rq→,qふかH,ップをいけて、その上に飾ってみると、暖房の暖かみが、春の戸外のようで眠気をきそっょ、フな季節の暖かさに変るような気分がする。チューリップもそろそろ多品種が出まわる季節になってきた。明かるくいけて、冬の残りを過ごした花器白粕深鉢〈2頁の花〉細い花弁の黄ガーベラ3本と淡色ピンク3本。やや濃色のピンク2本、濃いオレンジ色3本。白日本。合計お本使った一瓶である。この盛花は、淡い五色のガーベラの色合いの差を引き立てて配色の美しさを見せることを主眼におき、花はすべて正面に向け、淡い花色に深みがつくように前後に重なり合い、半分以上隠れた花を多数挿し加えていヲ令。又ガーベラの花は、茎に対して上向きのものから、やや怖き加減のものもあるので、そこをよく見定めて挿す位置や茎を傾ける角度を考、えなければならない。花材ガーベラ5色花器白色陶水盤一月中旬を過ぎると、去年の末ににいけたお正月の花が姿を消して、早春の花が見られるようになる。〈3頁の花〉チューリップ2種クロトンそして下旬からは各種のチューリップやフリージア、ラッパ水仙、アイリス、ガーベラ等で花屋のショーウインドーは春の色に溢れ始める。一一月は一年中で最も寒い季節だが、それ故に暖かそつな色の花が好まれるのだろう。和風の床の間には二月という季節そのものらしい花をいけておきたいが、家族の集まる居間には、やはり明るく陽気な花を飾りたい。そのような部屋の花として表紙のチューリップ、2頁のガーベラ、そして3頁にはスイートピーと青麦を選んでみた。麦は近頃あまり見かけなくなった併似の一つだが、二月の麦は緑色がとくに若々しく清々しい。スイートピーは、その甘い香りと優しく淡い花色で人の心を限かに温めるような感じをしている。作例にはピンクのスイートピーを叩本使っている。同じピンクの花色でも取引れが薄いので、光のあたり具合で濃淡ができ、色相にかなりの深みがつく。麦は立ち上がりの足あし下ιとを美しく見せたいので、下葉をとってスイートピーの方と株を分けるように挿している。スイートピーm本の大部分はかため、一、二本は横に流すようにいけたい。花材スイートピー日本花器横長陶水盤3

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