テキスト1993
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W て「叫ん第三極郵便物認可桑原市寺町底流いけばなテキスト抑号1993年9月1日発行(毎月l回1日発行)桑原専慶流家一花発行パパイア定価五OO同パパイア白番被花器横長陶角水盤パパイアの直立した幹には、葉柄の脱落した跡の斑紋が鱗のよ、つに残っている。その天辺につき出た葉柄の先に八ツ手の葉の切れこみをもっと複雑にした業がついている。実は幹の上部に互生した葉柄のすぐ下の幹のぐるりにかたまってぶら下がる。日本の肉然では見られないいかにも熱帯的で気楽そうな姿をしている。lmぐらいの若木だと、いけ花としてその感じをうまくまとめることができる。マンゴー、マンゴスチン、アボガド五−−倣ιH’A子’Eランプ|タン:・:::熱帯産の輸入果実の種類が驚くほどふえた。味わうのも楽しみだが、じっと眺めながら、その実の育った熱帯の島々の自然や、その実の周聞の人々の暮らしを想像していると、それはただ単に色と形と味だけの一個の果物ではなく、生きてきたものとしての親しみを感じるようになる。素チは何か興味をひく果物や野菜があるとすぐテーブルに飾っているが、おそらく様々な想像にふけっているのだろう。作例にとり合わせたカ|クリコの葉は葉蘭に似ているがカlブはより憶やかである。残暑のひかない九月なので涼感として白番破をそえた。カlクリコ存

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