テキスト1992
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そうである。そんな向日葵が東欧やロシアの涯しなく広大な地に咲く光景を想像すると目が舷みそ、つな気がする。沖縄から、ひょんの実が届いた。向日葵のとりあわせに選んで、日盛りの南国を想像しながらいけた一瓶である。向日葵は正面を向けて力強くいける。いつか夏の盛りに大輪の向日葵を沢山集め、青空にきらめく太陽の下で大きくいけてみたい。花材向日葵ひょんの実花器焼締方形花瓶大輪のアマリリスに、無数の小さい花が集まって大きく球形にふくらんだアリウム・ギ・かンテウム。変ったとり合わせだが、いけ上がってみると形がはっきりしていて感じの良い花である。色彩はアリウム・ギガンテウムがクールな淡紫色で、アマリリスは温かみのあるピンクという淡色の花色だが、花の形が大きいので、アマリリスの葉を大きく左に拡げて大きな動きを見せた。右の足元は里芋の若葉の緑でおきえて左右のバランスをとっている。花材アマリリスアリウム・ギカンテウム里芋の葉花器白軸深鉢〈3頁の花〉3

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