テキスト1992
84/140

まわりひ2八表紙の花>この頃花屋で時々見かけるフェザー・グラスを表紙に使ってみた。生のフェザー・グラスは暗い背景の前に置くと繊細な穂先の美しさか鮮やかに浮かび上がる。ヨーロッパからアジアにかけて野生しているそうだか、その地帯の人達は私達のように花瓶にいけて楽しむのだろうか。もしいけているとしても日本のいけ花の影脚を受けた人達の間だけでの楽しみにすぎないのかもしれない。この美しい穂に「花ふたり」ではアンスリュームをとり合わせた。作例にはピンクのミルトニアを16輪そえて色付きのカットグラスにいけてみたが静かで上品な投入である。ガラス器の彫模様で挿しこまれた茎は目立たないが、ガラス器を使う場合は花器の中で透けて見える花材の茎が目障りにならない工夫が必要である。花材フェザー・グラスミルトニア花器カットグラス八2頁の花>高くのびた太い茎の上に、真夏日をつけて黄金色に輝く向且癸の花は溶け落ちた太陽の雫のように燃えている。野に咲いた一本の向日葵にさえそんなことを思い描いてしまうか、東欧で食用栽培されている向日葵は花の直径が60丑/‘嵩さは4Mにもなる

元のページ  ../index.html#84

このブックを見る