テキスト1992
66/140

会1ιL若株分け社若の生花には、流儀によって葉組の作り方に相違がある。一度その流儀の花型になじんでしまうと他の流儀の花型に異和感を抱くようになってしまう。葉組の形に意匠的な曲組会』多用する流派もあれば、自然に出生したままのあっさりした形に組む流派もあり、桑原専慶流は後者に属している。大切なのは、そのどちらが正しいかということよりも、その流儀の定見に従った上での完成度の高さなのだが世代によって差があることも事実である。又各世代によっての好みの違いもあり時代性にも大きな影響を与えられる。生花や立花という型式の定まった花型にも時の流れがその内容を少しずつ変えて行く。その微妙な違いを味わうのも楽しみの一つである。花器染付水盤u 6

元のページ  ../index.html#66

このブックを見る