テキスト1992
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付記この花をいけた翌日白地に紫斑の入った岨閣のような花が咲いた。今から四年か初年ぐらい前までは珍らしかった遠い外国の花も評判のよいものはどんどん輸入されたり国内で栽培されるようになって紹介されてから短KA時L日Lつのうちに新しい花材とは云えなくなってしまった。又栽培技術が進んだお蔭で、昔はあまり田町、弟、えがしなかった花でも見違えるほど立派に変身して新しい魅力をそなえるようになったものもある。そのような変身を遂げた花も或は新しい花材と云えるのではないかと思、フ。作例に使うた葉物花材はアメリカ著勢という名だそうだが、そう聞くとやはり著義の一種のようである。葉は日本刀の刀身の形に似ていて葉身は分厚〈真中に一本太い中肋脈が通っている。反った葉の上の方からストレリチアのような形の新しい葉芽が出ているので、その変った出生がはっきりと特徴付けられるよ、つに葉面を正面に向け、曲線を揃えて高低をつけ、茎がアメリカ著義の曲線に近い海芋をそえてみた。海芋の花の白さから淡緑の茎の色からアメリカ著義の深緑へと色が移って行くようないけ方で花器も白に近い色をとり合わせた。花材アメリカ著義海芋花器三角形陶花器新しい花材LZ 5

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