テキスト1992
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すすだけ黒々とした枝の屈曲が目立って武骨な感じが強い。この写真は八日聞の会期の初日にとったもので、まだ葉が少し小さいので枝振りの強きが目立つが構成はかえってはっきり見えるので掲載してみた。作例の裏白の木はかなり太い老木で大変良い枝振りだが、大作の生花はきつく携めると枝自体の重みで折れたり水が揚がらなくなるので、できるだけ枝振りそのままで使いたい。無理なくいけ上げるためには生花の構成を充分理解しておかなければならない。枝どりそのままで花型の決まる花材なのである。花型真流し二種挿花材せ寵都忘れ(ピンク)花器煤竹寸筒柔かい緑の若葉に覆われた木を見ていると、その香りの中に包みこま〈4頁の生花〉4

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