テキスト1992
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唐桃・杜若株分け・主株内副流し子株行型花器陶水盤駅蹴と出器という殴配植物とが忠植物を一瓶に株分け挿にする場合、生花では陸生植物の根元に石を置いて水陸の区別を表わすことになっている。又陸生植物と水生植物を一株にいけることも避けている。ところが江戸時代後半に始まった生花より古い立花では杜若や芦が陸生の枝物や草花と一緒にいけこまれている。石を置いて水陸の区別をつけることや、水生植物と陸生植物を一株にしていけないというきまりがはっきりしてきたのは多分江戸時代後半の、いけ花の歴史で云えば生花の時代に入ってからのことであろう。立花の習慣と、生花のきまりはどちらが正しいというより、立花の複雑な構成においては美意識が先行し、真6

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