テキスト1992
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〈3頁の花〉では美しい雑草、中国では項羽の薄幸の愛姫の名に因んで長持川平沼野ぬ取はカリフォルニアポピーとして広い原野を埋めつくすほど咲く州花である。夢の花、ヒマラヤの青い嬰粟メコlプシスは花の万博で私達もその姿を見た。鬼嬰粟は中東原産で赤い花弁の底が黒い。日本に嬰粟が渡来したのは室町時代と考えられているが薬用として輸入されたのだろう。花井園芸の盛んになった江戸時代に入ると有名な野々村仁清の「色絵子手文+全軍」に彩り美しく器粟が絵付けされ、その後生花にも使われるようになった。作例のアイスランドポピlは九月に種を蒔くと翌年三月から四月にかけて赤、黄、オレンジ、ピンク、白と賑やかに咲きはじめる。芽吹いた舵慨か観葉植物をとり合わせて二種挿によい花である。花材アイスランドポピlアスパラガス花器赤ガラス花瓶モニカ・パツクストレム作(スエ|デン)花柄から切りとって花屋に送られてきていたスイートピーも、栽培期の終りになると、蔓状の茎や葉をつけて売られる。花屋では枝ピ!とよんでいる。加でからぬでの花柄の先にだけ花の咲いたスイートピーより枝ピ!の方が季節の自然感は豊かなので、この時3

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