テキスト1992
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五・草の草型冨柳この花型は、自分が好んで選んだ花材の癖が多くても、その持味を何とか生かしてまとめたいという際にあてはまる。作例は雪柳なのだが、真は一枝が二本に分かれて立ち上がり、大きく左右に聞いている。副は真の伎が副側にも大きく張り出しているので軽く小さく小枝を形だけそえ、副の伎の下部から出ている細枝のかたまりを胴に見立てた。留は真の幹との分かれ際をカバーできるような細校の多い一枝を使ってまとめ、その後に同様な枝を挿し添えて控にする。草の草川kは、型にはまっていないようには見えるが、長年稽古を重ねてきた稽古のバランス感覚だけは生きていて、成程こういう生花もあり得るのかと感じられれば成功したといえるのではないかと思う。//〜\\ー// 10

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