テキスト1991
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第三種郵便物認可桑原専底流いけばなテキスト叩号1991年2月1日発行(毎月l回IR発行)桑原専底流家元発行松虫草科の松虫草属には約問もの種類があり、日本の山野にも何種類か自生しているが、地中海沿岸地方には更に多くの種類があり、花の色も美しいものが多く、かなり古くから園芸植物として育てられてきた。日本の松虫草に対して江戸時代に渡来した品種を西洋松虫草とよんでいるが、最近花屋では学名通りスカビオサとよんでいるようである。原種の花は濃い黒紫色でビロードのような光沢があり、その品種にはサーモンピンクや純白など一段と色の美しいものが栽培されている。作例には黒紫色と淡紫色を二色、そして白を一輪加えた。茎は細く、真直なものや、かなり曲っているものもあるが、この花の軽きが感じられるよう、なるべく長く使いたい。その為には十文字p配りをかけ、茎一の曲がり方によって前後左右に傾く花の挿し口をよく見きわめていけ加えて行く。そして無意味に茎が交差しないように挿す。水際はシクラメンの葉でまとめたが、シーズン中に一鉢買っておくと花を楽しむだけでなく葉も色々なとり合わせに役立ってくれる。花材西洋松虫草(スカビオサ)シクラメンの葉花器白色マット柑一廟壷西洋松虫草定価五OO円−嗣,,

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