テキスト1991
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日かえ初冬の冷気に身のひきしまる頃、この緑に齢、っ花色はやはり純白なのだろう。よく花のついた親指ほどの太きで却でぐらいの中枝一本をよく考えて枝取りした一瓶である。白椿一種挿花器青磁色深鉢〈五頁の立花〉春秋のいけ花展のシーズンには、余分に揃えた花材の中から、あとでこの枝を使って遊んでみようと残しておくことがある。この松一色もそんな枝を集めて立てたものである。葉の大きい赤松は真、副。葉のよく締まった赤松は胴、前置と小きく控枝。正真は枚若松。五葉松で請と溺枝をとった残りで見越ができた。二時間程でいけ上げた立花である。松一色立花行の草型赤松黒松(正真の若松)葉松花器八角濃紺陶深鉢松色五4

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