テキスト1991
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第三日開郵便物認可桑原市マ慶流いけばなテキスト湖号1991年8月l日発行(旬月1回1日発行)桑原作間底流家・応発行梅雨も明けたし、「花ふたり」の原稿書きも一段落したので、二人とも早起きして、庭で朝の食事ができるようになった。庭といっても古い町主九家や造りの中庭なので、その場によくあう和風の海鼠紬の陶卓と陶椅子を置いている。だが朝食の献立は和食ではなく、イギリス風の朝食に、方々の国の気に入った献立をとり入れると、食卓の上はかなり賑かになってしまう。それをゆっくり話しながら食べるのだが、そこに飾る花は明るい派手な花をあっさりした配色でいけておきたい。そんな作例として、アマリリスとカラジュlムを透明な無色のガラス花瓶にいけてみた。透明なガラスの花器の中は美しく見せたいので、アマリリスの茎は底までつけず、{由に浮かせてプラスティックの砂利をつめて固定させてからカラジュlムを挿しそえる。こう書いてみると、私達の生活の優雅な一面だけが浮かび上がってしまうが、切れ切れにしか睡眠時間のとれなくなることの多い私達にはなくてはならないゆとりとして夏の早朝の一時を楽しんでいる。花材アマリリスカラジューム花器ガラス菱型一屑壷朝の食卓定価ioO円

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