テキスト1990
69/143

もくせい喜ぞけいそけいソケイと仮名で書かれると名前の意味がわからないが、素馨と漢字で書くと馨は甑りであり、中国原産で木犀科ジャスミン属の植物であることがよくわかる。作例に使ったのは黄素馨で、香りはしないが初夏には若葉の緑と明るい黄色の花の色が美しい。稽古用花材として大きく使、っときは葉の緑と枝振りに重点がおかれるが、鮮かな貰花を生かすには小品花の方がよい。季節のとりあわせとして鉄線の紫をそえて黄色の素馨の花を浮かび上がらせ、キウイの蔓をからませて下垂する花型をまとめた。花材貰素馨鉄線キウイの蔓環付陶花瓶この小品花は蟻花というより浮き花と云った方がよいかもしれない。花菖蒲の葉以外は花茎を5ミリほど残して切り、浅い水盤の水の上に模様を描くようなつもりで花を配置し、花菖蒲の葉は鉄線の花で押さえた。花材菊(白・ピンク)鉄線花菖蒲の業花器小品投入器小花品盛花方ラス皿(上)(下)10

元のページ  ../index.html#69

このブックを見る