テキスト1990
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第三種郵便物認可桑原専慶流いけばなテキストm号1990年5月1日発行(毎月1回1日発行)桑原専慶流家元発行ヨーロッパの春を彩る花木の多くは、大航海時代(十五|十七世紀)以後プラントハンターによって持ち帰られたもので、アザレアもその一つである。昨跡の仲間はヨiロツパには野生しておらず、口世紀後半になってから初めて北アメリカ東部からイギリスに移入された。その後アザレアは支那皐月を中心に日本の皐月や郎燭も加わって多くの品種が作られるようになったが寒さには明く温室で栽培されている。アザレア頬は一般に花が大きくて色が多いので、いけ花にも鉢植がよく利用されている。作例は五月初旬向きの盛花として花菖蒲に、鉢植の白アザレアを鉢から土ごと出して根をクレラップで包んでそえている。この方が切花よりも日持ちが良い。五月には色々な皐さっ月きが咲きはじめるが、同じ季節の花として花菖蒲ともよくとりあわせられている。気温もかなり上がってくる季節には、紫の花菖蒲に対して自のアザレアは清潔な感じの配色である。菖蒲の葉の代りにもちのよいオクロレウカの葉を使った。花材花菖蒲アザレアオクロレウカの葉花器トルコブルー水盤アザレア(西洋蹄定価五OO円賜)

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