テキスト1990
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手持ちの花器が多くない場合、食器や身のまわりにある色々なものが花器の代りとしてよく使われる。テキストにも時々その作例をのせているが、今月号ではこの頁と9頁に洋皿を使ってみた。はじめから花器として作られたものは、色、形、模様は、花がいけやすく、そしていけられた花がひき立つように出来ている。だが他の目的のために作られた{丞庭用品は用途に応じた色、形をしている。そういうものをいけ花に利用する場合、応用花器とよんでいるが、使ってみたくても花に必要な水の入らないものもある。そこで別に水の入る器をもフ一つ加えて応用花器を使うことになるのだが、それならばいっそのこと応用花器を花器と考、えず、花とのとりあわせの一部として扱った方がよさそ、つである。この頁に使った二枚の皿はその一例で、目新しきを飾るといった感じの小品花である。高き8句、幅却で、奥行7Hンの横長の水盤に二枚の白血をもたせかけるだけの工夫だが、花を挿してみると、すっきりとした配色で中々感じがよい。花材花器目新しさアリウム・ギガンテウムアネモネ白血2枚と横長角水盤7

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