テキスト1990
21/143

大輪のラッパ水仙が出はじめるのは一月頃からである。作例には十輪使っているが、松を挿してからラッパ水仙の根元の部分を切りとって松の左に七本を垂直に挿しそえるが、垂直な花茎が並列するだけでは固苦しいので左の三本は少し傾けてみた。そこで葉を挿すのだが、枝松の斜の枝の出ている部分に幅の広い水仙の葉が林立すると扉風で仕切られたように重く暗い感じになるので左半分にまとめた。水仙の葉と葉の聞が少しあくようにすれば軽い動きのある花型となる。花器黒紬横長水盤いけ花に使われている松はかなり種類が多い。黒松や赤松も栽培の仕方によって色々な名称がつけられてい守令。作例に用いた松は瑞光松とよばれていて、幹がかなり屈曲しているが人為的に曲げて育てられたものである。このような松には多種類のとりあわせはよくない。あっさり拠和酌だけを挿しそえるぐらいで充分見られる一瓶となる。花器染付深鉢花材ラッパ水仙松花材松朱木瓜4頁の花5頁の花5

元のページ  ../index.html#21

このブックを見る