テキスト1990
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つぼみ白椿花器貫乳水盤早い年には九月の下旬になると花屋からその秋一番の椿の花が届けられる。今年は一重の玉咲の白椿でなく、重弁椿が手に入ったが開花が待ちきれずその日のうちに奮のままいけてみた。古木の一枝らしい。かなり屈曲している。枝数が少ないので暫らく考えた末枝取りしてこんな花型にいけ上がった。真は真流し気味にやや長くとり、副と胴は一枝で二役を作っている。胴は本来の線より大きく左に張り出し枝先が垂れ下がっており、花型としては「草の草」といったところであろ、っ。花留めは6頁の五葉松の生花と同じ蛇の目を使って又配りに挿しその周囲に砂利をつめ滑りをとめている。胴流し7

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