テキスト1990
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山uhsびもろ、】し立ち上がった黍と萄eU宏勺・−E』黍の下に点々と見えるストロベリーフラワーは名前通り毒のようなかわいい花で、たまに見かけると買ってみたいな、という気を起こさせる。花に対する好みで面白いと思うのストロベリーフラワーーは、体格の立派な男性は大きく力強い花よりも、小さなかわいい花に惹かれる率が多いらしいということである。友人達も私の力作には敬意を表してくれるが、楽しそうな表情で見ているのはかわいい小品である。作例は黍と萄もろ黍こしを直立させ、茎の細いストロベリーフラワーをいけやすくするため、花瓶の%ぐらいまで砂利をいれ、その上に剣山をのせて挿している。色が鮮やかでも小さい花は作例のように葉のない茎の聞からのぞかせたり、かためてまとまりをつけて見せなければ折角の色彩も生かすことができない。下部をまとめるのに使ったベコニアは、白、緑、赤、紫、ピンクのいりまじった美しい葉で、花瓶の絵柄と共に上の三種をひき立てている。花材ストロベリー・フラワー花器萄黍白地濃赤色木の葉模様花瓶郎え花しで必み女会郎花科の野草である。ふりフG。H3一良下段よりい飢〈Hよぶのに何の遠慮もいらないわけである。又愛すべき雑草は我々の周囲には大変多いのである。赤のまんまにとりあわせたのは男肯い花屋は今でもオトコメシ、オミナメシと云っているようだが、それは白花の男郎花が白い米の飯、黄花を粟飯に見たてて女郎花と名付けられたのが、いつの間にかメシがエシに転−枕したものらしい。そこで作例は雑革と野草のとりあわせということになるが、散歩に出たり、郊外の野山を歩く機会の多い秋には方々で思いがけない草花に出逢うことがある。そんな時のために花の名前はできるだけ沢山おぼえておきたいし、その生態も知っておきたし。亦のまんまと男郎花のとりあわせは単純な配色だが、秋の自然の怖かな明るさを演じているような一瓶で秋の野に咲き乱れる花は、そのままその風情をいけたいものだが、その感じを表現するのはかなり難かしいものである。咲き乱れている花の美しさ、といっても私達はその美しい部分だけを見ているのであって、いけ花とするには更に枝葉を整理し直していけなければ魅力のある野趣にはならない。秋の自然をよく見つめ、いける背景を考えて花村の量をきめ、そこにふさわしい花器を選べば野草、雑草のいけ花を飾れる場所えしび黍ベコニアさ4

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