テキスト1990
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内副流し花器煤竹寸筒槙も枝先の若葉色が濃緑色に変りしっかりした葉になってきた。これから紅葉物や実ムむ物のの季節に入るが、それにさきがけて槙のような素直な枝物花材で生花の基本的な花型を復習する意味で作例をいけてみた。花型は本勝手の内副流しで、真・行・草の三型のうちの「草」の花型で「草」の中でも最も標準的な「草の真」である。枝はまず真を選びその長さをきめてから次に内副をきめる。内副は細手で葉並びのよいものを探し出し、真より叩でほど長く枝をとる。「草の真」の花型では流し枝以外は「行」の形にまとめておけばよい。「行の行」では真の曲がりが強くなり、従って強く流し枝が出せるようになる。内副流しの花型は紅葉物の軽い枝に応用したり、真、副、胴はしっかりした枝物で作り、内副にお楓機等蔓物を長く下垂させた「草の草」型に応用範囲の広い花型である。槙7

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