テキスト1989
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ま勺すく暮頃から温室栽培の白花海芋が出はじめるが、四月になると、地咲きの花が大きく、茎もしっかりした長いものがいけられるようになる。又近頃は何色かのピンク系の海叶干の他にグリーンカラl(海芋)も白.昔ハの海芋と同じ一般的な花材として普及してきた。だが海芋として最も魅力があり、飽きずにいけ続けられるのは、自然開花期の白花の大輪海芋である。従って私達は、この季節のいけ花展には、必ずといっていい程海芋をよく使、っ。そして少し大きな花器だと加本ぐらいは楽におさまってしまう。海芋をいける上で大切な要点は、茎の総の美しさを最大限に生かすことである。海芋の茎は真直なものはなく、すべて少しずつカーブしている。そのカーブをまず整然と立てる方法から稽古し、大体その要領を理解する所まで行ったなら本数をふやし、少し乱した花型を求める。その意味で作例は初歩的ないけ方の参考になるだろう。それと大切なことは柔かい茎の下部にはしっかりした支柱をつけて一本一本確実に挿す。花材海芋春咲きクリスマスローズ花器淡彩文深鉢海芋の茎ケノロLlン11

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