テキスト1989
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もくれ人でまηでまり第三種郵便物認可桑原専問底流いけばなテキスト抑号1989年4月1日発行(毎月1回l日発行)桑原専度流家元発行木蓮科の木蓮属の代表がこの紫木蓮で、単に木蓮という場合この紫色の品種を指している。白花の方は白木蓮とよぶのが正しいが、花材としては白木蓮の方が多く出まわっている。作例に使ったような、花弁の一枚の長さがロ句、聞くと花径が初日〆以上になるような大型の木蓮は、花弁の外側の濃く上品な紫色と、ほんの少し紫がかった内側の白がくっきりと対照しあって、和やかな美しさを演じている。木蓮が何時日本に渡来したのか明らかではないが、江戸時代初期に出版された書物では、白木蓮の方は評判が良いが、紫木蓮の方は、花色うるさし、或は茶席では開花を用いないとか、立花においても「紫は愁にて見苦し」等とこの花は正当に評価されていない。立花では多種の花材をとりあわせるので配色の難しい紫木蓮は敬遠きれたのだろう。作例には小手珪だけをとりあわせてこの花の上品な美しさをひき出してみたが、大輪の木蓮には淡色の花がよくあう。いけ花展の大作にも良い花材で、花付きの多い古木を選び派手にいけたい花材である。花材木蓮(紫木蓮)小手強花器トルコブルl角瓶定価五OO円(紫木劃ー-t+--..,,i重工木T

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