テキスト1989
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kc黒芽柳副流し生花の初歩で、寸筒でいけるのは難しいから剣山を使って教えてほしいということをよく聞く。葉組物は別として、枝物花材は又 木をかけた寸筒に挿す方が実はいけやすいのである。剣山を使っていけると、まず第一に、一枝、一枝挿し進んで行く聞に花器黄土色水盤黄透百合先に挿した枝がぐらつきはじめる。次にいけ上げてから不満な枝の形を直そうとすると、やはり足もとがゆるんで形が崩れる。横から見ると水際が美しくない等、他にも色々と欠点が出てくる。作例は剣山に挿した生花で、初級向きの花型だが、この程度の生花なら寸筒に挿すのも大して難しいことではない。もし剣山を使うとすれば、長期間す筒で稽古した後、自分の生花の花型ができてから、たまに簡単なものをいける時だけにしたい。作例は春めいてきた三月のとりあわせである。9

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