テキスト1989
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日月肘未方制ずh1989年2月1日発行(毎月1固1日発行)桑原専慶流家元発行横に五つ並んだ林檎、その右側に三つ並んだ林檎。五つと三つであわせて八つ。小学校で教えられた算数はこんな絵からはじまったような気がする。林檎は歴史の古い果物である。四千年も前からアジア西部からヨーロッパ中部にかけて栽培され、旧約聖書に出てくる、アダムとイブが食べた禁断の木の実も林檎だと云われていヲ令。日本で本格的に栽培されはじめたのは明治時代に入ってからのことで、同じ啓一微科・酸実属の酸実は小林檎ばりす−ともよばれている。赤い林檎を使ったいけ花に、何か目新しい配列は考え出せないものかと、近藤豊さんの大皿を出し、自の胡蝶蘭を二本買ってきた。配置はいくらでも考え出せそうだが、大皿の文様で二段に積み上げた林檎の色をひき立たせ、その安定した形に動きを与えるよ、つに上部に胡蝶蘭を浮き上がらせた。出来上がってみると、それでもまだ形がまとまり過ぎているので、大皿の右前に一個つけ加えて写真にとってみた。もっと単純な構成で色々試してみたいとりあわせである。nHH林檎花器印花文大皿赤い林檎りんごλこりんこ←じ↓4dq十4干+口古川〜定価五OO円輸出三日間郵便物認可桑原専問版流いけばなテキスト湖号

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