テキスト1989
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ま勺す〈煤す、竹だけ二にじ重ゅAー切ぎりあわがえむぎわらる枝とを軽く絡みあわせて蔓物らしいまとまりをつけている。貴船菊は高き六、七十代ンの高きに真直のびるが、背の高い二重切の上部にいけるような場合、少し短かく挿した方がおさまりが良い。花材静子貴船菊花器2頁にも枯紫陽花を使ったが、この頁の枯紫陽花は全体がミルクコーヒーの色に似た白っぽい褐色に枯れている。その枯葉色に、2頁の深紅色のパラをとりあわせるのも良い配色だが、この作例では黄色の透百合と、麦藁色の粟返りを使ってみた。淡褐色と麦藁色という乾いた感じの花材を背景として透百合をいけるとその花色が黄金色に輝く。そして、その配色は、やはり秋の澄んだ明るきを感じきせる。枯紫陽花は、どっしりした花器に積み重ねるように、ボリューム感を持たせ、その聞から透百合四輪を左斜前に集め、残りの一輪はその四輪の後に厚みとしてそえる。粟返りはまず後に高く挿した枯紫陽花の前に挿して重量感をぼかし、左へ傾けた半数で花型の均衡を保つ。花材枯紫陽花賞透百合離選り(稲科)花器赤茶色深鉢〈3頁の花〉3

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