テキスト1989
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私の子供の頃、バナナといえば、甘くて香りのよい台湾バナナしか売られていなかったが、ときたま沖縄の知人から叩でほどのバナナが送られてきた。これもおいしいバナナで、小きな房が幾房も枝についていた。父にモンキーバナナだと教えられたので、それ以来私は小きなバナナのことをモンキーバナナとよんでいるが正式な名前ではなさそ、つである。この頁に使った小さなバナナは黄色のも、緑色のもフィリッピンのラベルがついている。いける前に、まず房の根元に支えになる先を尖らせた棒をしっかり挿しこんでおく。モンキーバナナの房は、小きいとはいうものの、かなり重量があるので、二房ぐらいを、あまり前後左右にのび出ないように挿し、花瓶も重いものを使、っ。とりあわせとして選んだのは、大型の緑色の葉に赤斑の入ったカラジュームで、白とグリーンの品種よりも色調が強く、重量感のあるバナナに対してよくあっているように思、九花瓶は黒を使ってバナナの黄色を鮮やかに見せている。花材バナナカラジュlム花器黒色陶花瓶モンキーバナナ4

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