テキスト1988
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h司hr,A・葉は青々している。とりあわせた暗赤色の鶏頭の色を少しでも明るく見せるため、竹の葉は思いきりすかし、鮮黄色の女おみ郎生え花しをそえている。竹は剣山に木槌で叩きこみ、しっかり立ててから右側の竹にだけ草花をそえ、左奥には直立する竹の姿をそのまま見せてみた。女郎花花器淡緑利水盤撒襲の頃、深い山から切り出されてきた七竃は、花瓶の水を勢いよく吸い上げて、日に日に葉をひろげ、一週間もたつと根締めの花の上が柔かい緑におおわれる。七月になると緑も濃くしまって夏山に涼しい日影を作るが、八月に入り盆過ぎには早くも梢の方が紅葉しはじめる。この季節、七竃はごく自然なとりあわせで、その気佳な枝振を生かしたい。花器は少し派手な濃赤色で初秋の風情に明るきをそえてみた。花材廿軽自相臨桔梗花器濃赤色陶花瓶〈表紙の花〉花材竹鶏頭2

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