テキスト1988
55/144

偽じ吾あじさあじさあぎみづ令。日本で生まれた紫陽花は中国に渡紫陽花の原種は専紫陽花だろ、っと云われている。古くから日本人に親しまれており、万葉集には味狭藍又は{ず即日借り持という字を使って詠みこまれている。五月になると花屋や園芸店の前にハイドランジアという名前で白、紫、ピンク等、あっきりした色合いの大柄な西洋紫陽花が幾鉢も並んでいり、日世紀になってヨーロッパに紹介された。そしてヨーロッパで化粧直しをして日本に帰ってきたのがハイドランジアなのである。そして店先に並んだ西洋紫陽花と一緒に、その遠い祖先の暮ザ紫陽花がおかれている。苓紫陽花は外周に花弁状の美しい苓が並び、中心に小さな花が集まっている。大きな球状に咲く紫陽花とくらべて軽やかな感じがこの花の特徴なので大きな水盤にその姿がくっきり浮かび上がるようにいけたい。とりあわせとしては、やはり季節の草花、とくに濃赤色の前は尊紫陽花の淡白な色彩をひき立たせる。まだ穂の出ない姫蒲の葉をそえると快い微風が感じられる。花材事ザ紫陽花蒲の葉花器足付水盤苓紫陽花ーがくあじさい、かく蔚姫5

元のページ  ../index.html#55

このブックを見る