テキスト1988
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ムそ中国で古代から受けつがれている習俗の多くが日本にも伝わって私達の生活の一部となっている。陰暦の三月初めの巳の日を上しょA,巳aLというが、それは中国の古代、水辺に出て蹴棋を行なう日とされていた。後に三月三日に改められたが、いつしか曲水の宴という風流な遊びに変化して行く。曲水の宴は平安朝の宮中の行事としてとりいれられたが末期にはすたれている。だが民間では流し雛という形で蹴ピ棋行事のなごりをとどめている。この風習がもとになって雛人形を飾り、桃の花をいけ、白酒で祝う女児の祭りが年中行事となったのは江戸時代になってからのことである。現在は太陽暦の三月一二日が桃の節句(上巳)にあてられているが、桃の開花期には早過ぎるので固い奮のうちに切りとったものを温室にいれて聞かせたものなので花が落ちやすい。花材としての桃の特徴は梅や桜と違って若枝の直線的なのびやかさにあるので枝の交差をきけ、放射状に長くいけることである。とりあわせには鉄砲百合等青葉の多いものを使って桃の花色を充分に活かしたい。花材桃鉄砲百合花器柿粕花瓶鉦λ上巳じよ、っし10 /

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