テキスト1988
43/144

〈スパティフィルム〉里芋科のスパティフィルムは、熱帯アメリカとマレl宇品に約別種が自生しており、日本には明治末年に渡来している。近年鉢植が沢山出まわっていて、その白い仏炎琶は417でぐらいのものだが作例に用いたスパティフィルムの仏炎琶は叩勺ほどの長きである。多分切花用として鉢植で売られているものと異った条件で育てられたものであろう。そして鉢植のスパティフィルムを切っていけるより水揚げも格段に良等の各系統の洋花一般とよく合い、配色の難しい君子蘭ともよく調和しているようである。花器の茶褐色の広口花瓶には砂利をいれ、その上に剣山を置き、花が重くて茎の短い君子蘭をとめている。スパティフィルムは純白の仏炎琶の面積を大きく使いたいので真正面を向けて直立させ、強い色のかたまった君子蘭に対応させている。これだけでは動きがなく落着き過ぎているので左右にフィロデンドロンをそえてみた。花村スパティフィルムフィロ(アンドロン君子繭花山部褐色紬広口花瓶’ν とりあわせとしては、赤、賞、紫5

元のページ  ../index.html#43

このブックを見る