テキスト1988
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十九本留流し花器白竹寸筒真ホ寒さの酷しい間赤い皮の中で、暖かい羽毛にくるまっていた柳の芽がそろそろ衣を脱ぎ捨てる季節になってきた。柳の生花は基礎的な稽古として、まず各枝の長短のとり方、水際部分は芽をとり、癖をとって真直にのばす下ごしらえ、枚の振り出し日を考えながら配り木に合理的に挿し、前後の厚み、左右への聞き、勝めによる曲線の作り方を知る大切な花材で最初は真・副・留の正確な型を正確に覚えてからその型を崩きぬよ、つ本数を多くして行く。基本的な構成が身についていれば本数がふえてもさほど難しい生花ではない。初本、日本と本数が多くなってくる場合、正確さを根気よく求める忍耐力が要求される。そして初本、印本が楽にいけ上げられるようになると九・七・五・三といける数をへらす稽古に入るが、実はこの方が難しい生花なのである。赤芽柳γ。。6

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