テキスト1988
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寒櫻雪柳紅葉立花小さな枝だか、あまりにも見事な色着きなので、大きな立花の一部にあしらうのが惜しい雪柳である。そのままの長さを最大に活かすため‘ぽつんと咲きはじめた寒桜をあしらって小品立花を作ってみた。この小品の立花瓶は先代か愛用していた。今国会場の奥の方で、紅葉の立花と、岳樺の立花の間に掛軸を飾っておいたが、あれは昭和20年の11月、父を訪ねて小原豊雲氏か来宅され、小原流にはない立花を二人でこの花器を使って立てなから、立花のあらましをお教えし、完成作を父が写生してお渡ししたものである。鉛箪書きの小原氏の書入が興味深い。花材櫻ー真・副・流枝葉ー真・請・見越正真栂ー前置寒菊ー草赤椿ー木留花器古銅立花瓶雪柳紅水仙ーたけかん“留控14

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