テキスト1988
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ねじくだうらさざんか真,『釦珈の立花の中でも、鬱‘水仙等葉組物は、金槌‘鋸を使わずに立てられるので女性に人気がある。古い立花図を見ると、針金を使ったりせず、自然のままの捻れやたわみを素直に、葉数も少なく挿して、おだやかで上品な姿である。ところか時代か下るに従っていけこむ本数か多くなり、手のこんだ重厚感ばかりか目立ってくる。こうなると清楚な水仙の持味は失われ、水仙一色の立花を立てることが無意味になってしまう。先代の立花集所載の水仙一色を偲び、家の庭の赤い山茶花を前置にとりあわせて立てた一瓶である。花材前置以外は水仙前置山茶花(獅子頭)花器古銅香遣掛軸近江八景塩川文麟画水仙一色二井の晩鐘

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