テキスト1988
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小品花は、稽古の応用と考えられているせいか、とくに教えられる機会は多くないのではないかと思つ。だが実際に家庭に花を飾る場合、小品花が必要なことが多い。そこで8月号に、ごく初歩的な小品花のいけ方として、基本的な構成を大きく三花型にわけて解説してみた。それだけが小品花のすべてではなく、そこを出発点として色々な花型に発展して行くことができる。今月はもっ一度、基本的な構成を利用して2点の作例をいけた。ピンクのネリネと、斑入りのフィロデンドロンは、小品花刑+あ8月号参照)の作例である。花瓶の口の上にネリネの花を丸く集め、さらにフィロデンドロンの葉を正面に向けて挿して一かたまりに見せ、そこから左に茎の長いフィロデンドロンの葉をっき出させている。フィロデンドロンの広い葉面も、水平に見せると鋭い嫉のような線として感じられる。そのような形に見せることによって、一つのかたまりと、そこから出る細い線という、小品花の基本型を利用してみた作例である。花材ネリネフィロ一プンklロン花器線刻文黒色花瓶γ横(型花仁3口口2

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