テキスト1987
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カノハruJl4花器黄土色彩彫絞花瓶ヲ令。高さによる樹種の変化は、少し予四頁の巌樺の投入は若葉の初々しきを、上の作例は幹の逗しさに目を向けてみた。山獄樺は亜高山帯に分布する大高木だが、比較的低い平地、例えば上高地等ではのびのびと直立しているので白樺と間違えそつなのもある。だがそこから穂高岳や乗鞍岳の方に上がって行くと、山の斜面から太い幹がまがりくねり、節くれ立った巌樺が多くなってくる。そこから更に高くなるとだんだん他の樹木が少なくなり、山獄樺と一這松が残る。そして次には巌樺が姿を消し這松だけがへばりつくように山肌を覆っている。二五00メートルが中部山岳地帯の森林限界だそつであ備知識をたくわえてパスでも行ける乗鞍岳に登れば誰にもわかりやすく観庶至。,ることができる。この巌樺の生花の真、副、胴は、大きな節のついた水際部分から立ち上がり、中程から前につき出た枝を胴と見、右にのびて立ち上がった小枝を副として、そこから真の枝先まで一本の大枝で通している。留、控は節のついた水際の大枝の後から軽い小枝をこしらえて自然な感じにさし出してみた。花器は先代が好んで使っていたものだが、生花や立花にもよくあいそうなので私も使いこなしてみたい。8 樺‘fごlすv注5訣

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