テキスト1987
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若葉の美しさに惹かれていけてみた。蹄躙科の植物であることには相違なさそうで、花屋の伝票には錦蹄L蹟と記されていたが、本名はわからない。幹は満天星に似ていて、葉は馬配木に近い。もうすぐ白い小さな滴天星のような花か上向きに咲きそうである。いけている花の名前がわからないのはどうしても気になる。とくに‘気に入った花の場合、翌る年、その季節かめぐってきても再会できないかもしれないと心配になってくる。まるで名前も住所も知らない友達ができたようなものである。この郷蹟は一巧はどのよくしまった葉か密生していて、他の部躙類より撓めか効く。留の枝をニヶ所、真の枝を一ヶ所切り撓めて‘楔をはめこんでいるが水揚けに支障は来たしていないようである。はじめ‘留の枝を真にするつもりで枝どりしていたか、のびのびとして軽やかなので、予定を変えて留流しにいけてみた。留の枝は斜左前に出ているので写真では短く見えるが、実際にはもっと長い枝である。花材蹄鴎花器青銅立花瓶留流し躙し第三種郵便物認可桑原専脱流いけばなテキスト288号昭和62年6月1日発行(毎月1回1日発行)桑原専疫流家元発行定価五00円躁釈どうたleあくあ」

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