テキスト1987
62/147

由〈とくるしの干去三令。一種だけ、しかも季節の花という友人の一人から、時々花包みが届いつもその季節の盛りの花を一種だけ、五十本、百本という立派な束を花屋に美しく包装させて届けて下ところがその友人の花に対する気持が卒直に表現され、受取った見事な花包みに温かな豊かさを感じきせられる。の花を選んで枯葉をとり、枝をととのえて括り、その上から紙で野牛型に包み、水引をかけて届けたものだが、上の花包みはその型式を現代風にアレンジしたのだろう。花菖蒲を二色、淡色の和紙に包み、足もとを臨が金色のリボンで五段がけにした花包みが却になって届けられた。られていたので早速蔵から大きな水昔から他家に花を贈る場合、季節端午の節句も間近になった昨日包みを聞くと、花菖蒲の葉もそえ上中下。椿く盤を出してきて、一作は盛花(表紙)、暫く上へ貫様に生る事花に市序破もっ一作は生花をいけてみた。〈花菖蒲生花〉左の中の花型図は、江戸時代末期種類都れば或は自の花は自の葉株を(天保日年l一八四O年)頃、桑原あしらひ紫の花なれば紫の葉株を用専慶流門人の近藤惟徳という人が、る事の生花図である自心分覚のえ稽に古描のい控。たえ二せ帖いにか描、いあたま花り菖正蒲そこれのに生倣花図っ−てにいはけ固はいじ奮めてをみまたじがえ、て確でもなく、上手でもない絵だが、その日教えられたこととして、いけきれない。十五本がいいところ種類取集め脈もよ花しは葉いよのりで所々省略している花菖蒲で、葉も正直にそえると形にならな古信楽水盤花器急伸又葉に一昨も序破急防る事志は魚道在てもよし又無而も不苦十五本の花菖蒲が使われている。二十五本はいかにも多すぎて私にはょういくて盛花には大きな水面の美しきをとりいれたいので、ステンレスの水盤を使ってみた。大型の剣山を五・六個使って花菖蒲の足もとを広くとっていけてから葉をそえ、水際をととのえるのに庭の板屋楓をとりあわせてみた。最後に、遅くまで咲き残っていた大輪種の椿「対距」をそえ水と新緑の美しさを強調してみた。花材花菖蒲(白・紫)花器ステンレス大水盤〈表紙の花〉花包みありな11 らさオLている。天保十一庚子歳孟紫、白交挿五輪花菖蒲の花包み近頃は、色々と花包みにも工夫がこ冬吉旦桑原専慶生華秘事聞書近藤惟徳蔵書と表紙に記されている。花菖蒲生花花十

元のページ  ../index.html#62

このブックを見る