テキスト1987
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(白花金雀枝)花器白竹寸筒行型金雀枝真葉蘭金雀枝えにしだ白花金雀枝は一年中使われているが、盛花や投入には大して見所のない花材である。生花の花材として用いる場合でも、開花期以外は、その細い枝条の線を捌いたり、揃えたりする技巧を稽古するためによく使われるが、手間をかけていけ上げても、何となく潤いの乏しい花である。だが三、四月頃、白い小さな花が咲いている間だけは、いけ上がりの姿に端正な上品きが、っかがわれる。又木配りの右端(逆勝手の場合)から左へ胴、胴の沈み、総囲等は太い枝を並べ、その奥に細枝を束にして、厚みをつける。留の沈みも、留の奥に細枝を集め、控に至るまで厚みを持たせる。携めやすい枝なので各役枝の長きをきめ、水際がしっかり一本にまとまってから形をつける。金雀枝長刀回高リ2

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