テキスト1987
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てまり第三種郵便物認可桑原専底流いけばなテキスト揃号昭和白年4月lu発行(毎月l回1日発行)桑原導度流家元発行この黒い煙突のような花瓶は私の気に入りの一つである。古風な生花、小手誌や蔓物を垂体にいけてもいいし、背の高い花瓶の上に業付きの多い椿をぼってり挿してもよくおさまる。又趣きを正反対に熱帯産の色も形も強烈な花をとりあわせても異和感の起きない花器である。現代の工芸作品の中には、このような多面的な使い万のできる花器が多くなってきた。一つの花器を生花にも投入れにも使うということは別に目新しいことではなく、江戸時代から行われていることだが、その頃は生花の花村と投入の花材とは共通の、日本で古くから使いこなされてきたものばかりである。そしてそのような花材にあわせて花器が作られ、又花器を活かすような花がいけられていたのである。と之ろが現代では日本とはおよそかけはなれた風土に育った花が多量に輸入され広い範囲で使われている。いけ花も随分変ってきたが、それにつれて花器の方も変った。作例に使った花瓶も、一見古風な感じがするが、まぎれもない現代工芸なのである。花材花器花器今昔定価五OO円鉄フカ柑イト花ロレ井瓦デア一/ド栴ログ〉ン楚2

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