テキスト1987
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〈連麹・アマリリス赤・白〉花器トルコブルー陶査連麹は私の好きな花木の一つである。ヨーロッパの園芸家は、「春は連麹ではじまり、秋は菊で終る。Lとこの中国渡来の二種の花に讃辞をあたえている。同じよ、つな黄色の花の咲く山菜頁や恥即時よりもすっと華やかで陽気に溢れている。ヨーロッパ北部の院惨な冬が終り、明るい日の光に照り輝くこの花が咲いたときの解放感は私達よりずっと大きなものに違いな連麹はそれ自体が派手なので、とりあわせには静かな花がよいように感じるが、かえって作例のアマリリス等色の強い大輪で形の強い花がよくあ、っ。和風にと思って椿をとりあわせると葉の色が実際より暗く沈みこみ、赤椿等は花の色も冴えなくなってしまうことがある。それよりも反対色の紫を使って黄色をひき立てるとか、いけ花展の大作には枯物と色変りの大輪のアンスリュlム等をとりあわせて、意図のはっきりしたいけ方がよきそうである。作例では花瓶の下部に砂利をいれ、剣山をおいてアマリリスを留めてから連麹の枝を左に大きく、右にやや下垂させて挿してみた。10

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