テキスト1987
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的こ花器辰砂軸花瓶生花材料としてごく一般的な布苧柳の葉は細長い線形で分枝が多い。狗行李柳の葉は楕円形で枝は真直ですべすべしていて分枝が少ない。又秋が深まって霜にうたれると、枝が艶やかな飴色に変色し季節感をともなった美しきが出る。猫柳類の中でも細い柳は数多くいけて技巧の冴えを見せるのが本筋で、わずかな本数から稽古をはじめ、手順を覚えながら五十本、七十本、百本と次第に数を増し、櫛でといたように整然といけ上げる所まで行きつくべき花材である。本数がふえ百本以上になると大変難しいように感じるが、基本さえ充分稽古を積んでいれば難しいものではない。大切なのは長時間、丹念にきぱきをつける手間をいとわないことである。その面倒きに耐えられるか耐えられないかが猫柳の生花の決め手なのである。落着いてあせらず手順をふみながら花に対する視点を変えないよう稽古を重ねたい。りだええ柳2真千丁こ狗見ラたnJ子’J6

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