テキスト1987
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見せるには、厄介な花材であり、そこに日本と西欧の植物観の相違を再確認できるのである。そのオランダから輸入されたチューリップを使ったのが、この8・9頁の作例なのである。まず8頁の作例では外縁が黄色で、中心部の赤いチューリップによくあいそうな花材として、ニッパ榔子の実をえらんだ。榔子の実は相当重量があるので重心の低い一屑平な花瓶をえらんで安定をはかりながらとめ、実を支えにしながら、その聞から、葉をとったチューリップを挿す。そして葉を失なった花に必要な緑として、ミリオクラダスを後方に多量加えてうるおいが感じられるとりあわせで花型を構成してみた。9頁の作例も、緑を補うため、ドラセナをとりあわせ、その軸にもたせかけ、後の自のチューリップには下部に支柱をつけ、花型をまとめた。8頁の花チューリップ(赤黄)ニッパ榔子の実ミリオクラダス花器黄緑粕花瓶9頁の花花材チューリップ(白、赤黄まじりの二種)斑入りドラセナ花器焦茶色花瓶9

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