テキスト1987
108/147

十勲耐即日恥(葉伍鶏頑と葉鶏頭は共にインド原産の葉鶏頭はアマランタス属に分けられ、形態は関連が考えられないほど異っている。日本へは中国を経て渡来し、気候、風土によく適しているのか、かな・り古い時代から庭園に植栽されている。花材としては、さびれがちな秋景色を明るく彩る草花として、その豊かな葉の華やかさを充分に生かしたし。だが大きく強い色の葉が密生した花材なので、他の花とのとりあわせてうまく調和させるのがかなりむつかしい花材である。だから、何か特別な・意図をもって、多くの本数を使って力強い大作をいける場合を別として、一般的ないけ花には一本、或はもう一本小型の葉鶏頭をそえる程度の量にしておかないと他の花がひき立たなくなってしまう。作例には葉先の枯れはじめた初秋の蒲を大きく後に立て、みずみずしい緑の雪柳を右側にしなやかにのび出させ葉鶏頭を落ちつきよくおさめている。花材葉鶏頭花器染付横長水盤山克科の植物だが、鶏頭はケロシア属、ひ蒲雪柳8

元のページ  ../index.html#108

このブックを見る