テキスト1987
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小さな黄色い粟粒のような花、という意味で、女飯11おみなめし。咲くと白い米粒のように見えるのか、男飯11おとこめし。それが転訛して、おみなえし(女郎花)、おとこえし(男郎花)となったのだそうである。秋草として豊かな季節感をたたえる女郎花は自然趣味的に用いるだけでなく、作例のように洋花ととりあわせ、色彩構成を主にしたいけ花にも、その黄色の小花のかたまりを強<鮮明に印象付けて使うことができる。花材女郎花胡蝶闇鉄線花器瑠璃釉花瓶八表紙の花>ァンスリュームは色や大きさに変化が多く、毎年こんな品種もあったのかと思うようなのが出てくる。戦後40年、これほど飽きずにいけ続けられている輸入花材は他になさそうである。今では初期のどぎつい色のアンスリュームは姿を消し、家庭の小品花としても好感をもって迎えられる、すっきりした品種が豊富に出まわっている。今月は三点のアンスリュームの作例を掲載してみた。小品花としても楽しみの多い花材である。2 おみなえし

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