テキスト1986
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しゃがしましゃがあやめ庭に植えた著義は、ふえもせず、へりもしないであたえられた一隅におとなしくおさまっている。二種のうち普通の著義は花を咲かせるが縞著萩の方は全然咲かない。葉は一株に数枚付いているがそのままで使うのは良くない。一枚ずつ葉をはずし、ゆったりと間隔を空けていける。日陰の混地を好み、流れに近い山林の傾斜地などに群生している。花の季節には葉先が黄ばんで地面にだらっと遭っており、どう見ても勢いの悪い陰気な植物である。ととろが生花では花と葉を別々に集めていけるので、乙れがあの除気な著衰かと思うほど良い姿となる。又立花のあしらいとしても、そのしなやかに反った葉は一瓶のはずみをつけるための大きな役割をはたす大切な花材である。アガパンサスの葉はアマリリスに似ているが、葉はにいける必要はない。とくに色彩を主にしたいけ花には、とりあわせた他の花材ともあう葉をえらんでそえるべきである。作例はもっとも簡単なとりあわせとして著衰の葉でのびやかさを出し、形を低くとったアガパンサスの右にそえたむガラス器を用いた初夏のいけ花としては二府いけがよい。花材アガバンサス(百An科)花器以外には一緒縞著衰(菖蒲科)無色ガラス深鉢そ4 ι花

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