テキスト1986
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さゆ第三種郵便物認可桑原専度流いけばなテキストm号昭和日年3月l日発行(毎月l回l日発行)桑原専慶流家元発行子供の絵の中の草花は大ていチューリップかなと思わせるような形をえがいている。山月、入問、入学期の幼稚聞や小学校の花壇には必ずといっていいほどチューリップが咲いている。桜と共に千供達の一番身近な花である。だが見なれている筈の花も手にとっていけようとしてみるとなかなかいけにくく理想的な姿ではないように感じることがよくある。チューリップの場介極矧と切られてからの時間にもよるが、葉の間から立ち・ヒがる花茎がいRすぎて、問のびがしたように見える。そこで下の方についた大きな葉の部分と花茎の部分とを切り離し、葉の後に花をそえてやる。下葉のやわらかくうねった形も美しいし、白っぽく粉をふいたような緑色は後方の明るい花の色をひきたてるのに大切な役目をはたしている。チューリップのご他いけでは葉を十分に生かすことが大切なのは壬一口うまでもないことである。そこで作例のように花と葉を」一つの花器にいけ分けてみたのだが、ただ普通に花に葉をそえていけたときよりも、葉の形が変って見え、万年青の流し葉のような感じになる。出官りのチューリップの使い方の一つである。花材チューリップ5色花器三島手菓千鉢チューリップの葉と花茎定価五OO円

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